2Pickレート杯出場者とリザーバーのデータを比較してわかったこと

2Pick

こんにちはTyshi(@Tshi0709)です。
先日開催された2Pick最強を決める大会『2Pickレート杯』が開催され、データ部門として参加させていただきました。レート杯出場者のデータを集計し、配信にて結果を公表しました。後日、私が所属する2PickチームGVの方から「見易かった」という意見をいただき、ホッとしました。

それはさておき、レート杯の翌日にGamAnaアカウントにて、集計データを公表いたしました。
時間の都合で配信中に見せることのできなかった前後半ごとの勝数分布もこちらにアップしています。

レート杯出場者の対戦数分布や勝率平均、各クラスごとの使用率・勝率も集計したので、来期以降にレート杯を目指す人の指標になれば幸いです。

データ集計の裏側

さて、今回のタイトル回収をしたいのですが、その前にまずは2Pickレート杯についてちょこっと裏話をします。

2Pickレート杯は32人で行われるのですが、前後半のレート上位16位以内の方全員が参加するというわけではありません。前後半両方ランクインしている人がいたり、別の都合でレート杯当日の予定が空けられないなどの理由からです。また、当日の体調不良により欠席者が出る場合に備えてギリギリまでリザーバーが何人か控えています。

ここからがデータ集計の裏話なのですが、データを集計するためには時間が必要なので完全に出場者が確定した状態での集計結果となりません。なので、リザーバーの方(7人)にもデータ入力に協力してもらい、不意の交代にも対応できるよう準備をしていました。

しかしながら、配信では出場者のみの集計結果を公表することとなっていたためせっかく入力していただいたリザーバーの方のデータは使用しておりません。このデータが日の目を見ることなく流れてしまうのは非常にもったいないと思い、せっかくなので集計してみることにしました。

そしてせっかくついでに、リザーバーの集計データとレート杯出場者の集計データがどのくらい違うのか比較してみました。

レート杯出場者のデータ集計結果(詳細版)

先のツイートの集計結果はレート杯出場者32人の前後期すべての戦績を集計したものでありレート杯出場のための大まかな参考になる程度のものです。より具体的な目標を可視化するために、出場者それぞれのレート杯出場を決めた期を集計してみました。

次項からはそれぞれの項目について分析してみます。

対戦数

前後期で注目すべき点は、「①最大値は前期が多い」、「②中央値は後期が多い」、「③平均値は前期が多い」、「④最小値は大体同じくらい」でしょう。①、②、③は一見するとどのような状態かわかりづらいと思うので対戦数別の分布を見てみましょう。

これを見ると、後期に1〜50戦でレート杯を決めてる人が明らかに多いですね。また、後期に200〜300戦対戦している人が多いですね。これらの要因により、後期の対戦数は「平均値は前期より少ないが中央値が前期より大きい」という状態になっています。
短期戦(50戦)で目指すか、長期戦(200〜300戦)で目指すか、自分の調子や確保できる時間と相談しながら計画するのが良いのではないでしょうか。どのくらいの勝率を出せば良いかの分析は後述。

また、前期では51戦〜200戦の間に8割の方が分布しており、環境が固まっていないことによる対戦の試行回数が必要だと言えます。

そして④はレート杯確定ラインまでRDを下げるための最低ラインが42〜45戦位ということを表していると言えそうです。(RDについては以下を参照)

RDとはレーティング偏差 (ratings deviation)のことを指します。
このRDはレーティングの数値の信頼性を表していて、この数値が低ければ低いほど信頼できる数値になります。
RDは一定時間対戦を行わないと、数字が少しずつ上がっていくようになっています。

https://xn--gck7ah6dsb1hyh.game-box.xyz/tog-rating   [Ratings for シャドウバースのレーティングとRDについての解説]

勝利数、敗北数

勝利数、敗北数に関しては前期と後期で大きな差はない。つまり前期も後期もレート杯に出場する勝数、負数の値は大きく変わらないということです。勝利数、敗北数だけ見ても仕方がないので次項の勝率でよりレート杯に出場するためのラインを見ていきましょう。

勝率

注目すべき点は「圧倒的な最大値」と「意外と低い最小値」です。
最大値は前後期ともに70%超えと、ランダム要素の比重がローテよりもかなり高い2Pickとは思えないほどの勝率です。しっかりとした環境理解、流れを掴む運命力の両方を持っていないとたどり着けないのではないでしょうか。

最小値は前期こそ56%ですが、後期はなんと50%を下回る49.8%という結果でした。この方は対戦数は221戦と多くの対戦数をこなすことで、局所的に連勝するタイミングを掴んでレート杯出場を決めたと言えるでしょう。

リザーバーのデータを集計してみた

まずリザーバーの対戦数と使用リーダ割合、各リーダの勝率を集計しました。それが以下のグラフです。

レート杯出場者とリーダ順位はほぼ同じ(下位リーダのロイヤルとドラゴンの順位が違うくらい)で、レート上位勢ともなると順位はしっかり固まっていることがわかります。では次に詳細なデータ集計結果です。

出場者と比べて母数が少ないですが(特に後期)それはしょうがないとして、次項は出場者とリザーバーの詳細データ比較をしてみます。

レート杯出場者と比較してみた

対戦数比較

勝率比較

一方の勝率ですが、平均をみてみるとレート杯出場者は前期64.19%後期64.06 %、リザーバーは前期58.2%後期59.7%と約5%の差があることがわかりました。
この5%がレート杯出場確定できるかどうかの分かれ目と言えそうです。

比較結果から考察するレート杯出場ラインの戦績

レート杯出場者の対戦数の中央値は『前期:100戦』、『後期:127戦』、勝率の中央値は『前期:64.1%』、『後期:62.2%』ということがわかりました。これによりレート杯に出るための具体的な目標は 『100戦 64勝 36敗』と言えます。ちょっと半端な数字なので『100戦 勝率6割5分』と言うとスッキリわかりやすいかもしれないですね。

またリザーバーになるための具体的な目標は『100戦 59勝 41敗』であり『100戦 勝率6割』と言えます。

なので、まずはレート杯出場を目指して6割5分の勝率が出るように努め、難しそうだと感じた場合は無理をせず6割の勝率でリザーバー狙いという作戦をとるのが2Pickレート杯への具体的な取り組み方となりそうです。

おまけ:上振れ着地を狙うための戦績

おまけですが、少ない対戦数でレート杯出場ラインに到達する、いわゆる上振れ着地についてもみてみます。
先の分析で、50戦前後でレート杯出場を決めている人がいると書きましたが、実際その人はどのくらいの勝率だったのか、出場者の対戦数と勝率の分布を算出したのが以下グラフ。

50戦付近の勝率を見てみると、驚異の勝率70%超えという結果となりました。腕と運に自身のある方は狙ってみてはいかがでしょうか。

まとめ

  • リザーバー選出の目安は『100戦 勝率6割』
  • レート杯出場の目安は『100戦 勝率6割5分』
  • 上振れ着地の目安は『50戦 勝率7割』

2Pickは勝敗に運が絡むことは多々あり、勝率6割5分という勝率を安定して出すことは相当な練度と運、試行回数が必要であり難しいと思います。
なので、レート杯出場が難しいなとなった場合も6割あればリザーバーでワンチャンスあると心のどこかで思っていただけると少しは気持ちが楽になるのではないでしょうか。

最後まで読んでいただきありがとうございました。皆様に少しでも気づきがあれば幸いです。

この記事を書いた人
Tyshi

GamAna管理人。ゲームが好きという理由で情報工学科に進学。現在は会社員としてシステム開発の管理業を行う。PythonでWebアプリを作るために勉強中。
Shadowverse、ポケモンUNITEにハマり中。

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